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走り屋とはどんな人たち?

走り屋とは?

バイクや車を運転するのが好きな人は現代でも当たり前にいるが、一昔前はバイクや車の運転になかば狂信的になっている人たちもいた。
ただ運転するだけではなく、速さを追求して、峠などの難しい道を誰よりも速く駆け抜けることに執念を燃やすような人たちだ。
このような人たちは「走り屋」と呼ばれており、全国各地でチームを組んでバイクや車を走らせる人たちで賑わっていた。

走り屋は公道でどれだけ速く走れるかを楽しみとしているため、F1レーサーのようにサーキットを借りるわけでもない。
高速道路や峠道、港の埠頭などあらゆる場所がサーキットとなり、自慢のカスタマイズを手がけた愛車で誰もが最速を目指すのだ。
レースのような形式で走る場合もあるが、特定のルートを走行するタイムを個人で競うスポーツのような形を取る走り屋が多い。
走りの魅力に取り憑かれた人たちは、プライベートの時間をひたすらカスタマイズや練習に使い続けることになる、ある種中毒性の高い趣味にもなっている。

走り屋は法的に問題ない?

公道で最速を目指すと聞くと、当然気にしなければならないのが法定速度の問題だ。
一昔前の走り屋たちは、一般車の通行が少ない時間帯を狙って活動はしていたものの、法定速度をオーバーして楽しんでいるケースが多かった。
そのため、通報されれば当然逮捕される。

またスピードだけではなく、騒音により周辺住民が通報するケースも後を絶たないのが現状だ。
カスタマイズを施してマフラーの排気音を大きくする車もあるが、こうした車で夜中走られようものなら周辺住民には迷惑この上ない。
こうした現状もあり、近年では法の範囲内で健全に楽しむことを考える走り屋も増加傾向にある。
さまざまなカスタマイズを試してただ走らせる、仲間と景色がよい場所にツーリングに行くなど、最速を目指すこと以外でバイクや車の運転を楽しむ人たちが増えてきているのだ。

暴走族との違いとは

走り屋と聞くと暴走族をイメージする人が多いが、厳密にはそれぞれ意味合いは異なる。
走り屋は文字通り走らせることだけに重きを置いているが、暴走族はバイクや車で派手な音を出して、繁華街などで暴走行為を行う集団のことである。
暴走族は時に交番の前などで警察を挑発してパトカーとのカーチェイスを楽しむような、法を守る概念がまるでない集団のことであり、悪質性を問われるのであれば断然暴走族の方が罪は大きい。

しかし、騒音を出したり法定速度を守らない走り屋たちも一般人からすれば十分暴走族と同じ括りであるため、走り屋が暴走族と同じ扱いをされないためには健全な走りへと業界全体がシフトしていくしかない。
周囲から怖がられる存在になってしまうのは運転以前のマナーの問題であるため、走り屋一人ひとりが意識してそのイメージを払拭していかなければならない。